
― 日本の進路を決める10月4日の戦い ―
1. 背景
石破茂総裁は9月7日、健康上の理由から辞任を表明。これにより自民党は 10月4日に新総裁選挙を行います。新総裁は即座に首相に就任し、物価高・外交・憲法改正といった難題に直面します。
この総裁選は単なる党内選挙ではなく、日本の政治路線を大きく変える岐路となる可能性があります。
2. 勝敗を決める仕組み
- 議員票:383票
- 党員・党友票:383票
合計766票を争います。過半数(384票)に届かない場合は 上位2名による決選投票(議員票のみ) で決まります。
👉 つまり「世論人気の党員票」か「派閥力学の議員票」か、どちらを制するかが鍵。
3. 主な候補と実力
高市早苗(保守本流・積極財政派)
- 強み:党員票に強く、知名度抜群。女性初の総裁候補として注目度が高い。
- 数字:最新調査で党員支持率トップ(約30%前後)。
- 弱み:財政拡張路線に警戒感もあり、議員票で伸び悩む可能性。
- 物語:改革よりも「守る政治」を志向する保守の象徴。
小泉進次郎(若手改革派の旗手)
- 強み:国民的人気。都市部・若年層に圧倒的支持。
- 数字:世論調査で支持率35%以上と他候補を上回る。
- 弱み:議員票の基盤が弱く、党内ベテラン層に不安視される。
- 物語:「古い自民党」を壊せるかどうかを象徴する存在。
茂木敏充(実務型ベテラン)
- 強み:派閥横断の人脈、議員票で優位。
- 数字:議員票で20%以上を固めていると報じられる。
- 弱み:党員人気は10%台と伸び悩む。
- 物語:派閥と経験を武器に「安定」を訴える。
林芳正(調整型)
- 強み:官房長官として政権を支え、調整力に評価。
- 弱み:知名度不足。支持基盤がまだ固まりきらない。
- 物語:次世代リーダーというより「キングメーカー」。
4. 想定されるシナリオ
- 高市 vs 茂木
党員票は高市、議員票は茂木。拮抗し、勝敗は派閥の一本化次第。 - 高市 vs 小泉
人気者対決。議員票の高市優位に対し、党員票で小泉が追う。決選投票では高市が一歩リード。 - 茂木 vs 小泉
議員票の茂木優位だが、世論の圧力で小泉が食い込む可能性。
5. 勝者は誰か
現時点で 最有力は高市早苗。
- 党員票でトップ、議員票も派閥支援を受ければ決選投票で優位。
- 「女性初の首相」誕生というインパクトも党勢回復にプラス。
次点は 小泉進次郎。
- 圧倒的な世論人気が議員票をどこまで動かせるか次第で、逆転の可能性を秘める。
茂木敏充は「議員票の厚み」で存在感を示すが、党員票の弱さが壁。林芳正は今後の調整役としてカギを握る。
6. 意味するもの
- 高市勝利 → 財政拡張・保守路線強化。
- 小泉勝利 → 若返りと改革イメージで選挙重視の政権。
- 茂木勝利 → 実務安定型、派閥均衡を重視する政権。
この総裁選は「安定か、改革か」を問うだけでなく、日本の未来像そのものを左右する選挙となるでしょう。

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