
日本のパラリンピック水泳界を代表する成田真由美さんが、2025年9月5日午前1時48分、肝内胆管がんのため神奈川県川崎市で亡くなりました。55歳でした。
車いす生活から世界の舞台へ
成田さんは1970年、川崎市生まれ。高校時代の病気により車いす生活となりました。リハビリの一環で始めた水泳が転機となり、驚異的な速さで頭角を現しました。
圧倒的な強さと「水の女王」の称号
1996年アトランタ大会から2008年北京大会まで、4大会連続で出場。自由形や背泳ぎを中心に数々の世界記録を打ち立て、金メダル15個を含む通算20個のメダルを獲得しました。
その圧倒的な強さから「水の女王」と呼ばれ、日本のパラスポーツの象徴的存在となりました。
諦めない挑戦
2016年リオ、2021年東京にも出場。若い世代に道を譲りながらも、自らの泳ぎで挑戦を続ける姿は、多くの人々に勇気を与えました。
プールの外での活動
引退後は、パラスポーツの普及や講演活動に尽力。東京2020招致委員会の理事も務め、社会に向けて「障害の有無にかかわらず誰もが輝ける社会」を発信し続けました。
永遠に残る功績
日本パラ水泳連盟は「彼女の存在は後進の大きな励みであり、功績は未来に語り継がれる」と追悼の言葉を寄せました。
55歳という早すぎる旅立ちですが、その泳ぎ、その言葉、その笑顔は、これからも多くの人々の胸に生き続けます。

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