大谷翔平、ドジャース初戦で2発 “10月の怪物”がついに覚醒

ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平が、またしても球史に残る一夜を演じた。現地時間9月30日(日本時間10月1日)、ナショナルリーグ・ワイルドカードシリーズ第1戦、シンシナティ・レッズとの一戦で、彼は初回の第1打席にリードオフ本塁打を放ち、さらに6回にはダメ押しとなる2発目をスタンドに突き刺した。

試合はドジャースが10―5で勝利。ポストシーズンの初戦を最高の形で飾り、チームは勢いに乗った。

衝撃の幕開け――初打席、初球、初本塁打

試合開始直後、球場はまだ緊張感に包まれていた。ところがその空気を一瞬で切り裂いたのが大谷だった。

初回、先頭打者として打席に入ると、相手先発投手の投じた初球を完璧に捉える。打球は高々と舞い上がり、右翼席に着弾。推定飛距離は約132メートル、打球速度は時速176キロに達した。

これ以上ないスタートだった。チーム全体にエネルギーを与えてくれた」――デーブ・ロバーツ監督は試合後、こう語り、大谷の一発が試合の流れを決定づけたと強調した。

2本目で勝負を決定づける

さらに圧巻だったのは6回だ。レッズが反撃ムードを漂わせ始めた場面で、大谷は甘く入ったスライダーを逃さず強振。打球はセンター後方の観客席へと一直線に吸い込まれた。

この2本目で勝負はほぼ決まり、敵地の雰囲気は静まり返った。

相手バッテリーにとっては「投げる球がない」状態だっただろう。地元メディアは「翔平のバットは、レッズの希望を粉々に砕いた」と伝えている。

歴史的意味――“オオタニの10月”が始まった

大谷にとって、これはドジャース移籍後初のポストシーズン。しかも初戦から2本塁打という離れ業は、球団史においても極めて稀だ。

今季レギュラーシーズンではリーグトップの54本塁打を放ち、MVP級の活躍を見せたが、その勢いをプレーオフにも持ち込んだ形だ。

米国のスポーツ専門局ESPNは「大谷が10月の野球を支配し始めた。レギュラーシーズンの怪物が、そのままポストシーズンに姿を現した」と称賛。SNSでも「これは翔平の10月だ」「レッズには悪夢」といった投稿が瞬く間に拡散した。

チームに与えるインパクト

ドジャースはこの試合で計5本塁打を放つ猛攻を展開。なかでも大谷の一発はチーム全体を勢いづけ、若手からベテランまでベンチが総立ちになるシーンもあった。

主砲フレディ・フリーマンは「彼の一振りは、相手だけでなく我々にも影響を与える。翔平がやってくれると、全員が“今日は勝てる”と思える」とコメントしている。

まだ始まったばかりの戦い

シリーズは5戦中3勝で勝ち抜ける形式。初戦で大谷が放った2発は、単なる1勝以上の意味を持つ。勢いをつけ、チームを一枚岩にしたことは間違いないからだ。

大谷自身は「自分の役割はシンプル。出塁して、ランを生み出すこと。その延長がホームランなら最高」と語り、あくまで冷静に次戦を見据える。

しかし、観客もメディアも、そしてチームメイトでさえも、すでに感じ取っているだろう。――これはただの一勝ではなく、ドジャースの“10月の物語”の始まりなのだ、と。

総括

大谷翔平が2本塁打で導いたドジャースの初戦勝利は、チームにとっても球界にとっても記録的かつ象徴的な出来事だった。

「10月のオオタニ」が現実となり、ワールドシリーズ制覇へ向けたドジャースの航海がついに始まった。

コメント

タイトルとURLをコピーしました